とらぴでにたくさん

好きな時に好きなものを好きなように好きなだけ!

妄想は人の自由だよね!

【艦これ】手数と防御を考える【初心者を抜けた人向け】

提督の皆様方、イベントはいかがだったでしょうか?

私は全海域甲突破、更にラストを嫁のカットインによるフィニッシュで飾り、掘りも完了(ゴト2隻目は流石に諦めた)と最高の状態でイベントを終わらせて、早期に通常営業に戻りました。

 

まあそんなんは置いといて。

今回は艦これを続けていると特に高難易度海域で絶対ぶち当たる「手数」と「防御」のお話。

最近、初めて間もない提督さんが多いことを知ってとても嬉しくできれば初心者提督さん向けを書こうかなーなんて思ってたんですが、今回のイベントでよく「後一手が足りねえええええ」ということをよく聞いたので、初心者さん向けは後回しにして、初心者を抜けた提督さんに向けた話をしようかなと思います。

 

艦これの昼夜砲撃戦闘はターン制。こちらが1隻動いたら次は敵の1隻に攻撃順序が回ります。これは昼砲撃戦時の潜水艦・昼夜ノーマル補給艦(あと航空戦で攻撃機を全機失った空母)を除いて決して変わらない法則です。*1

つまり、単純に考えると「お互いに使える攻撃数の最大は昼の12回、夜の6回で合計18回」となります。

しかしこの手数が必ず全て使えるとは限りません。

中破で昼砲撃参加不能になる空母。

夜戦で行動不能な大破艦。

対潜水艦における対潜不能艦。

潜水艦デコイを使うなら昼砲撃戦では最初からその潜水艦分手数が減ります。

相手の手数もこちらが動く前に潰してしまえば必然的に減りますし、その逆もまた然り、というわけです。

更に、手数こそあってもその1手が必ずしも相手を行動不能や撃破に追い込む手とは限りません。昼戦において戦艦クラスに駆逐艦は無力ですし、空母以外は大破でも昼戦で動けるといっても火力はお察しです。それは相手にも…一応、いえる事です(例外はいる)

この18回という手数が必ず存在する数でもなく、また手数だけあっても火力が伴うとは限らないわけですね。

 

ところで、艦これの攻撃は手数です。では防御はなんでしょう?

答えを固定してしまうなら「砲撃手数を守ること」です。

こちらの砲撃手数をどうすれば相手に届かせることができるか。相手に潰されないようにどうすればいいか。

これが艦これにおける「防御」です。

 

さて。ここまでの前提でお分かり頂ける通り、ターン制の戦闘ではまず相手の手数を潰し、こちらの手数を堅実に通すことが重要になります。

そのために何が重要か。そうです、先手必勝ですね。

艦これにおける先手必勝。要は砲撃戦以外の手数、ということですが、現在は海域によって変化しますが複数の手段が用意されています。

まずは「航空戦

次が「先制雷撃

そして「支援艦隊」と「基地航空隊

一つ一つ紐解きましょう。

 

航空戦

空母に艦攻、艦爆を搭載し、それによって相手の艦隊に攻撃を行うもの。その火力は空母の1スロット毎の搭載数及び艦載機の性能に左右され、特に良質な艦攻は非常に優秀な戦力です。この「1スロットごと」という判定が手数という視点で考えると非常に重要です。空母はおおむね3~4つのスロットがありますが、航空戦では艦攻、艦爆を搭載したスロットそれぞれが1手としてカウントできるのです。すなわち最大で空母1隻が4手稼げます。複数の空母でそういった運用をすれば、相手と砲撃戦を行う前に撃破することも可能な程多くの手数が運用可能になります。

しかし、空母は砲撃戦に繋がる要素である「制空権」の争いに大きく関与する艦でもあり、殆どの場合で航空戦での攻撃力にばかり特化させることができません。これが今回もう一つのお題である「防御」の側面です。相手に空母が多い場合むしろ優先順位は制空権を確立することの方が高く、航空戦火力を多く維持するというのは中々難しいものがあります。

つまり、航空戦は「非常に手数を多くすることが可能だがその維持が難しい」と言えます。

防御と手数のバランスをどこで取るのか、それが航空戦まで加味した空母運用の肝であり、提督の手腕とこだわりが垣間見えるところでもあります。

 

先制雷撃

航空戦と違い完全に手数極振りなのが先制雷撃です。航空戦、支援艦隊まで終わった一番最後に放たれる雷撃は多くの敵艦を沈める火力を期待できるとても重要な「手数」です。

これを運用できるのは現在水上機母艦の千歳、千代田、瑞穂、重雷装巡洋艦の大井改二、北上改二、木曽改二、潜水艦群、阿武隈改二、由良改二と限られており、その中でも戦略的に運用しやすいのが雷巡及び阿武隈改二です。特にイベント海域における彼女らの奮闘ぶりは毎回素晴らしいものですからよくお分かり頂けると思います。

しかし、彼女たちを入れるというのにもいくつかの難点が付きまといます。

連れていけない可能性というのを捨てると最大の問題は「昼砲撃火力の激減」です。先制雷撃という非常に強力な攻撃を行える反面、装備スロット数や搭載可能装備の問題が立ちはだかり、昼砲撃戦における火力期待値は平均的な装備の軽巡を下回ります阿武隈改二に至っては装備次第では一部駆逐艦改二に劣ります。前述の通り昼の砲撃戦は動ける艦に問答無用で手番が回ってくるため、その手番で出せる火力が低い、というのは「開幕の手数で処理しきれなかった場合」のケアを難しくする大きな問題点です。

先制雷撃を能動的に運用するようになったら考えるべき要素は「砲撃戦以外の手数は昼砲撃戦を安定させるために行う」という点です*2先制雷撃を行える艦艇を採用して却って昼砲撃戦が安定しなくなるのならその手数は意味をなしていません。その場合「先制雷撃以外の仕事がある」なら採用の可否を更に検討していくとして、先制雷撃以外仕事が難しいなら入れるべきではありません。

実はこの「先制雷撃艦を入れるかどうか」の選択肢もまた「防御」の側面です。先制雷撃というシステムそのものは手数に特化していますが、「その手数が増えることで艦隊が守られる」のか、「その手数が増えたことで艦隊が危機にさらされる」のか、という選択は艦隊の防御として考えるべき部分といえます。

 

支援艦隊・基地航空隊

これらは今まで以上に大変わかりやすい「追加の手数」です。砲撃戦を戦う本隊を圧迫することなく追加できるため非常に強力ですが、同時にいくつかの問題があります。

まずは「使える海域が限られる」こと。特に基地航空隊はイベントであろうと必ず全海域使えるとは限りません。通常海域であれば支援艦隊は5面のみ、基地航空隊は6-4および6-5のみで運用可能です。

次に「編成が限られる」こと。必ず2隻の駆逐艦を要求しその他の艦種の組み合わせによって行われる支援が変わってしまう支援艦隊、編成する機体の行動半径によって送り出せる範囲が変わってしまう基地航空隊、どちらも自由な編成で組むことを困難にしています。

そして何よりの問題が「成果の良し悪しがあまりにも大きすぎる」こと。特に18年初秋イベE5第二ゲージの基地航空隊は、その攻撃の重要性が高いにも関わらず成果の波が激しく、多くの提督の突破を阻む要因になりましたし、突破を決める要因にもなりました。また支援艦隊のうち道中支援については6隻全てを戦意高揚状態(キラキラ状態)にしても到着率100%には絶対にならず、17夏、18冬のような大規模イベントにおける道中突破率に直結してしまうこともあります。

と運用可否、要不要まで含めて非常に扱いの面倒臭いシステムですが、適切に使えば高難易度の突破を可能にする非常に有効な手数です。というかイベントによってはまず適切に運用できないと突破もままなりません。18初秋E3以降等が良い例でしょう。

このシステムの適切な運用には、しっかりとした知識と装備が欠かせません。特に基地航空隊は「装備とその運用知識」がないと禄に仕事をしません。自身で最適解を見つけられるように基礎知識をコツコツ積み重ねていきましょう

ちなみにこれらを「防御」的側面で見るとしたら、「資材への影響はどれほどか」という点に着目するべきだと思います。当然ながら本隊だけで出撃した時よりも資材消費が増えるのがこれらのシステム。基地は燃料とボーキを、支援艦隊は燃料と弾薬を多量に消費します。これらの出費がかさんで結果的にボスへ挑める回数が減ってしまった、では本末転倒もいいところ。ボスに届かせるどころか出撃という大事な試行回数を失います。まあこれについてはイベントが始まってから慌てるのではなく、日頃から資材管理と資材確保を怠らないようにしよう、ということで。

 

 

さて、いろいろな手数と防御を見てきましたが、とりあえず具体的に編成を組むことで考え方の実践編と参りましょう。

 

というわけで3-3の編成を例にとります。

ここは「正規空母装甲空母)1、軽空母1、駆逐2以上、軽巡系2以下」で最短が固定できます。空母を3隻以上にすると長くランダム性のあるルートに入ってしまうため固定編成が理想です。また、道中には燃料渦潮があり、最低でも1つは電探を持ち込みたい海域です。

固定の編成を選ぶ場合、昼の砲撃火力は空母系の2隻が高く、それ以外の4隻はあまり高くありません。なので砲撃戦の前にできる限りたくさんの敵を落とせるようにしたいところ。

まずは砲撃戦以外の手数。これを担当できるのは最大で4隻です。

まず2隻空母が入れられますが、道中2戦目の制空値がそれなりにあります。道中2戦目よりボスの方が制空値が低いため確保まで持っていくか優勢で止めるかは提督の好みが割れますが、2隻いれば分担して制空稼ぎが可能なのでここは「制空確保」まで持っていき、残りに艦攻、艦爆を積むといいでしょう。必ず2隻の空母とも「艦攻、艦爆、艦戦」を1つずつは積むようにして、「戦爆カットイン」の条件を満たします。

次に軽巡系2以下、とありますので軽巡系に属する雷巡は使用可能です。道中の敵は先制雷撃で落とせる艦が比較的多く、先制雷撃は有効なマップと言えます。軽巡系枠をどちらも雷巡にし、両方に先制雷撃可能なように甲標的を搭載しましょう。

そして残り2隻の駆逐艦

彼女たちの昼火力はあまり期待できません。またここは最短コースを通ると渦潮を踏みます。編成上軽巡枠に雷巡を採用すると電探を持つ余裕があるのは駆逐艦2隻だけなので、いっそのことどちらも秋月砲2本+対空電探で対空カットインをさせるのが良いでしょう。対空装備は無理でもボス夜戦突入時の安定性と電探保持を両立するべく主砲2+電探という構成は変えないのが良いと思います。

あまりフィニッシャー云々まで考える必要はありません。誰かが落とせるでしょう。

 

もう一つ、今度は4-4で同じように編成を考えます。

ここのルート固定編成は「正規空母2、駆逐艦2、重巡系1、戦艦系or軽空母1」です。

道中2戦目が潜水艦戦であり、ボスでも潜水艦が1隻混ざるパターンが1つあります。ルート固定編成の場合、ボス以外で敵空母が出てくることはなく、またボスの要求制空値も編成制限の割に低めです。しかしボスは型落ちもいいところとはいえ姫クラス、フラタ2隻を従えています。道中の敵に戦艦は混ざりませんが、フラリが多数待ち構えています。

まず準自由枠と言っていい戦艦or軽空母の選択ですが、私は「戦艦」が良いと思います。これは純粋に砲撃戦の火力維持のため。正規空母に更に軽空母を加えて開幕を強くするというのも悪くはありませんが、開幕が上手くいかなかったときに砲撃一巡でリカバリーできるような敵編成ではなく、また軽空母も脆い部類に入る艦なのでこれ以上脆い艦を連れて行きたくない、更にボスで潜水艦まじりの編成を引いたときに軽空母は攻撃を吸われてしまう、という3点から戦艦の方が有用であると思います。しかし軽空母にすれば上手くいかなかったときのリスクこそありますが上手くいった時の航空戦殲滅力が上昇します。ボスでも早期に随伴を蹴散らせば空母の火力をボスに叩き込みやすくもなります。どちらでも強いでしょうね。

次に重巡系ですが、ここは正直誰でもいいです。正規空母2隻で余裕で制空が賄えるルートなので航巡を入れる必要性が薄いです。改造して4スロットあって近代化改修が終わっていれば誰でも活躍できるでしょう。強いて言えば砲撃火力が高い方。注意点としてはやはりボスの潜水艦まじり編成を警戒して航巡を使うときに絶対に瑞雲系を載せないことです。攻撃が吸われます。

駆逐艦ですが、もし余裕があるならどちらかは先制対潜艦を混ぜます。また先制対潜じゃない艦もソナーくらいは持たせます。稀にフラグシップ級の潜水艦が出てくるのでせめて閉幕雷撃を撃たせない努力はした方がいいでしょう。編成上確実に潜水艦ケアができる艦種は駆逐艦しかいないため、この2隻の装備をどこまで対潜に寄せるかはやはり好みの割れるところだと思います。

最後に正規空母。3-3では自身の随伴が脆いのばかりであることと道中であることから制空を高く見積もって確保まで持っていきましたが、ここでは道中の制空値が無く、戦艦を持ち込めばボスでの昼火力も足りることから「制空優勢」で止め、できる限りたくさんの艦攻・艦爆を積むといいでしょう。戦爆カットイン構成にした方が特にボス戦での昼砲撃戦の安定度は上がりますが、昼砲撃戦の火力が過剰である、もしくは道中あまり数を落とせず事故りそう、ということがあれば戦爆カットインを捨てて艦攻を積むことで相手の数を早期に減らすのもあり。ただ意外とボスの耐久があるので戦爆カットインじゃないとワンパン率が低くなるかもという懸念点はあります。

 

 

具体例2つ挙げましたが、とりあえず手数をどう役割分担させるかの考え方にはなったでしょうか?

今回は通常海域のやや簡単な海域を選びましたが、手数の考え方の基本はどこでも大きく変わりません。大体こんな感じです。

高難易度海域になると1手1手ぎっちり詰めていく必要に迫られることもありますが、その思考実験としてまずは通常海域でやってみるのも良いでしょう。

この「手数」と「防御」の思考と試行は艦これの大事な要素です。

何時か来る理不尽極めた高難易度海域を自身の考えた編成で攻略するためにも、時々立ち止まって考えてみてくださいね。

*1:ちなみに夜戦時の行動不能空母は手番が回ってくるが砲撃不能で相手に手番を回すという処理。手番が最初からないわけではない

*2:潜水艦運用の場合でも先制雷撃で潰して昼砲撃戦の安全を確保するという意味で考え方は変わりません